ふくやま美術館/終了した展覧会


特別展

高橋 秀 展

画家とコレクター 瀬戸内収蔵作品による

■期  間:1997年9月6日(土)−−10月5日(日)

■開館時間:午前9時30分〜午後5時(月曜日休館)
 [9/15(月)は開館、9/16(火)は休館]

展覧会パンフレットより
『ガーベラ』1957頃
『川向うの家』1962
『まつりの日』1963
『宇宙距離』1985
『空間構造』1988-89
『愛神エロスの溜息』1991

■高橋 秀 −− 画家とコレクター

 高橋 秀(1930年生まれ)が突然のようにイタリアに渡ったのは1963年のことでした。
それは安井賞を受賞してからの疾風怒涛のような2年間への回答だったのです。あるいは、あくまでも過去の実績 を評価しようとする美術界に対して、自らの新しい表現を探ろうとする画家のとった自己 防衛の手段でもあったのです。そうしなければ、現在の「抽象としてのエロス」あるい は「赤と無の極限」の両家高橘秀は生まれていなかったでしょう。
 高橋秀がイタリアに渡って制作に没頭し、イタリアでも確実に評価を得ることが できた背景には、常に日本国内の、とくに郷土(広島県新市町、福山市周辺) のコレクターたちの支援がありました。コレクターたちは、ローマのアトリ 工を訪ねたり、年賀状のやり取りをしたり、個展のレセプションで言葉をか わしたり、自宅で作品を毎日ながめながら、画家高橋秀と深く交じりあっ ていたのです。この支えによって画家は存分に自分の道を求め、一歩でも 本物に近づこうという努力を重ねていったのです。画家の作品は実はコレ クターとの合作だったのです。
このたびの展覧会「高橋秀:画家とコレクター瀬戸内収蔵作品より」は、  高橋秀の回顧的な展覧会であると同時に、画家と瀬戸内海沿岸のコレクター たちとの交流を綴った物語でもあります。作品は1950年代から現在にいたる約 120点が展示されます。

■観覧料:一般900円(700円),中高生500円(400円),小学生400円(300円) ( )内は前売りまたは20以上の団体料金


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